第1回:プロローグ
「インターネットを使って自宅で1億円稼いだ!超・マーケティング」(ダイヤモンド社)で僕は、労働集約型産業の典型である行政書士で年収6,000万円を超えるまでの過程と、労働集約型産業の壁を超えて、インターネットを使って行政書士事業を知識集約型産業に昇華させ、年収1億円を突破するまでの過程について詳細に書き記しました。
その中で「札束に火をつけて燃やせない人間は商売をやめなさい」という趣旨の内容を書いています。
前著からちょっと引用してみますと「(毎月数十万円の広告費をネットに投入をすることが)もしできないとすれば、あなたはよほどの幸運か人脈がない限り、残念ながら永久に成功のきっかけを閉ざされています。札束に火をつけて燃やす覚悟が無い人間は、商売の世界では勝てませんので。
つまり、それができない限り、あなたは1%の勝ち組ではなく99%の負け組み確実に含まれてしまうのです。
そういうと「他人の失敗例を見て失敗しないようにすればいい」という方もいらっしゃるかもしれません。ですが、残念ながら、見るとやるとは大違いで、札束を燃やす緊張感の中に置かれてこそ、商売の間隔は研ぎ澄まされて成功への道が開けるのです。
「今は、資金的に厳しいから、今度お金ができてからやるよ」とおっしゃる方。
金がないなら、なぜ借金して広告費に投入しないのですか。一生懸命やって、それでもだめだったら、特定調停なり自己破産なりして、一から頭を丸めてでなおせばいいじゃないですか。
そのほうが、負け組みになって犬死するよりもよっぽど学びがあります。
実際僕が独立して行政書士をはじめたときには、貯金がゼロでしたから、借金をしてはじめましたし、インターネットをはじめたときにも、借金をして資金を捻出しています。
念力でどんなに頑張ったって、池の水を動かすことはできないのです。
池の水を動かすには、小石を投げ込むしかないのです。
それと同じで、札束を燃やすこと無くしては、客を呼び寄せることなど絶対にできません。」といった内容を書きました。
そして「超・マーケティング」を読んだ複数の方から「借金をして札束に火をつけて燃やすことの大切さは理解できたけれど、怖くて実行できない」というお話をいただきました。
なぜ彼らは札束に火をつけて燃やすことができないのでしょうか?
彼らが恐怖心を抱く理由は「子供の頃の価値観」を大人になっても引きずっているからです。
人間は、子供の頃は甘いものが好きですが、大人になるにつれて、酸っぱい物や苦いものも好きになっていきます。
これは、苦いものは植物毒など体によくないものである可能性が高く、また酸っぱいものは、腐敗物によってできる乳酸によって酸味が感じられる可能性があるため危険回避のために子供は本能的に、苦いもの、酸っぱい物を嫌うからのようですね。
ところが、大人になると、苦いものが必ずしも毒ではないことを学んでいますし、酸っぱい物が必ずしも腐敗物ではないことを学んでいます。
ですから、必要以上の危険回避をすることなく、梅干やビール、ふきのとう等の酸っぱいもの、苦いものも好むようになるわけですね。
つまり、味覚は学習によって変化し、過剰な危険回避行動は取られなくなっていくわけです。
ところが、ひとたび事がお金に関することになると事情は全く違います。お金に対する危険回避行動は大人になっても変わらないことが多く、このため、彼らは恐怖心を抱いているのです。