第7回:ベンツは4年落ち
「不動産投資と住宅ローンの関係は」と言いますと、不動産投資をする人間は住宅ローンは基本的には、組むべきではないですし、不動産投資をするにあたっても、銀行は住宅ローンを組んでいますと不利に扱います。
住宅ローンがあった場合、絶対に不動産投資ができないかというと、ローン残債と不動産の評価額との関係、保証人などの状況によって一概には言えませんが、ローンを組んで間も無い場合には、ローン残債がオーバーローン状態になる可能性がありますので、その場合にはマイナス評価になります。
どうしてもマイホームが欲しい方は、順序を逆にしてはいかがでしょうか。
まず、投資物件を何棟か買って、余剰キャッシュフローで充分に住宅ローンの返済が可能になった段階でマイホームを買う。
または、投資物件の中でも最上階をオーナールームとしている物件を狙って買う。順番を間違わなければ、両方とも手に入りますよね。
人生において大切なことは、どういった順番で物事を進めていくかです。
正しい順番でやれば、両方とも手に入るはずのものが、間違った順番でやれば永久に手に入らない場合があります。
コップに石と砂と水を入れるときに、石を先に入れると、次に砂をその隙間に入れることができます。 さらに砂をいれた後であっても、水をその隙間に入れることができます。
ところが、最初に水をいれてしまっては、砂と石を沢山入れることができませんね。
メルセデスベンツをせっせと貯金して買うようでは、一生富の扉は開けません。
具体的には、次のようにして2年毎にメルセデスベンツを買うようでないとだめです。
減価償却資産の耐用年数等に関する省令3条には、中古資産の耐用年数を計算する簡便法として次のような規定があります。
法定耐用年数の全部を経過している時
耐用年数=法定耐用年数×20%
中古資産が法定耐用年数の一部を経過している時
耐用年数=法定耐用年数-経過年数+経過年数×20%(1年未満の端数切捨て・最短2年)
新車の耐用年数が6年ですから
- 4年落ちの場合:6-4+4×0.2=2.8 で2年
- 5年落ちの場合:6-5+5×0.2=2.0 で2年
- 6年落ちの場合:法定耐用年数の全部を経過しているため最短の2年
となって、メルセデスベンツは4年落ちであろうが、6年落ちであろうが2年で落とせます。
不動産投資や事業投資をやっていて、節税も兼ねて車両を購入する場合には、4年落ちの車を購入するのがベストということですね。
世の中には、汗水たらして働いたお金をせっせと貯金して、やっとの思いで外車を買う人達と、節税のためにしょうがないから買う人達がいます。
物事の順番を入れ替えるだけで、こんなにも違った世界と違った物の見方が出てくるのです。
その間に力量の差は、ほとんどありません。
同じ貯金してできた資金を元手に消費活動を先に行うか、投資活動を先に行うかだけの違いです。
高級外車を頻繁に乗り換えている人達が、なぜそんなことが可能であるのか、そこに思いが至らなければ、富の扉はあなたの前に永遠に閉ざされるでしょう。